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2022 年度 実績報告書

「住空間史学」構築のための分野横断的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19H02333
研究機関立命館大学

研究代表者

大場 修  立命館大学, 衣笠総合研究機構, 教授 (20137128)

研究分担者 平尾 和洋  立命館大学, 理工学部, 教授 (00252479)
青柳 憲昌  立命館大学, 理工学部, 准教授 (00514837)
安森 亮雄  千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (20456263)
安高 尚毅  小山工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (50341392)
黒野 弘靖  新潟大学, 自然科学系, 准教授 (80221951)
小林 久高  島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 准教授 (80575275)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード付属屋 / 小屋 / 集落 / 民家 / 屋敷構え / 石造
研究実績の概要

亀岡市(京都府)の亀山旧城下町の町家建築や社寺建築をはじめ、それらの付属屋などの歴史的な建築遺産に総堀遺構や石垣、庭園など工作物や環境物件などを加えて総合的に調査を行った。調査は研究メンバーが共同で取り組んだ。|北国街道今庄宿(福井県南越前町)の町家・土蔵・付属屋などの外観意匠とその細部について地元のヘリテージマネジャー協会のメンバーとともに調査を行った。|漁家プランとタイポロジー、農家の屋敷構えと付属屋配置、小屋のタイポロジー、民家群に対する防災性などに新しい知見を得た。|日本近代における建築作品の構法・ディテールに示された現代日本の住空間に活用可能なものについて分析・考察し、そこで得られた知見を書籍として刊行した。|富山県庄川中流域の散村と新潟県信濃川中流域の街村について領域モデルと屋敷構えを把握した。上越市高田の雁木通りにおいて冬季の定期市開催時に出店者の積雪へのはたらきかけを把握した。|これまでに研究グループで現地調査した新島のコーガ石や、長崎県の五島石、研究者の知見のある栃木県の大谷石等の石造建築について、石と木のハイブリッドとして比較分析し、あわせて地域の生業における空間資源について発表した。|宇都宮市の大谷石の石造建造物について、研究グループで現地調査報告し、秋田県羽後町の付属屋建築の建築史的評価について報告を行った。|島根県下の石材利用の実態と、石倉の今日的な建設過程、および島根県畑地区における干柿生産の建築施設などについて現地調査した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度からの継続研究として取り組んだオンライン研究会は、今年度も継続した。本科研のメンバー以外にも参加を呼びかけ、実際に科研メンバー以外から研究会への発表者を招聘しつつ実施した。これにより、広範な議論と研究の深化を図ることができ、あわせて、研究会の継続のおかげで、その成果を取りまとめる書籍の内容とその目次立てを具体的に検討することまでできた。研究メンバー各自の取り組みの成果も書籍に包括できることも確認できた。よって、進捗状況は(2)とした。

今後の研究の推進方策

本科研研究の研究成果の一環として書籍『付属屋と小屋の建築誌・もう一つの民家の系譜』を鹿島出版会より本科研の最終年度の中で刊行するために、各研究メンバーは手持ちの調査研究を継続する一方、書籍刊行の趣旨や目的、内容、及び執筆分担などを確定し、各章節の執筆に取り掛かる。あわせて、書籍刊行に伴い必要となるフィールドワークについてもメンバーによる共同調査の可能性を模索しつつ継続する。

  • 研究成果

    (16件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (16件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 16件)

  • [雑誌論文] 日本の漁村集落空間に関する類型的把握-全国的視点と北近畿地方における事例調査から-2023

    • 著者名/発表者名
      川田泰歩,平尾和洋,大場修
    • 雑誌名

      日本建築学会技術報告集

      巻: 第29巻第71号 ページ: 378~383

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 京都西陣・旧吉澤家住宅の復原的考察2022

    • 著者名/発表者名
      青柳憲昌
    • 雑誌名

      日本建築学会技術報告集

      巻: 第28巻第70号 ページ: 1535-1540

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 近世・近代の土蔵の外観と構法2022

    • 著者名/発表者名
      吉川奎,青柳憲昌
    • 雑誌名

      歴史都市防災論文集

      巻: 16 ページ: 49-56

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 鉄骨住宅の反省から伝統構法の批判的合理化へ2022

    • 著者名/発表者名
      青柳憲昌
    • 雑誌名

      広瀬鎌二建築展SH+第5回カタログ

      巻: 1 ページ: 22-27

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 西陣寺之内通の町家──無名文化財の活用のしかた2022

    • 著者名/発表者名
      青柳憲昌,是永美樹
    • 雑誌名

      住宅建築

      巻: 493 ページ: 102-111

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 出石旧城下町の歴史的災害による罹災範囲の復原的考察2022

    • 著者名/発表者名
      吉川奎,青柳憲昌
    • 雑誌名

      歴史都市防災論文集

      巻: 15 ページ: 121-128

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 歴史的風土特別保存地区における民家主屋の外観意匠類型化とその屋敷構えとの関係 明日香村の奥山・飛鳥・川原・野口・岡・島庄の六大字を事例として2022

    • 著者名/発表者名
      山本直彦,平尾和洋,吉田哲也,室崎千重
    • 雑誌名

      日本建築学会計画系論文集

      巻: 第87巻797号 ページ: 1271~1281

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 出石伝統的建造物群保存地区における町家の平面・意匠分析および延焼防止力向上を加味した修理修景基準改定への提案2022

    • 著者名/発表者名
      大場修,平尾和洋,中村魁
    • 雑誌名

      歴史都市防災論文集

      巻: 16 ページ: 81~88

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 出石伝統的建造物保存地区における建築物の延焼脆弱性の定量化と二方向避難・放水範囲拡大のための対策提案2022

    • 著者名/発表者名
      平尾和洋,田邊勇樹,大場修
    • 雑誌名

      歴史都市防災論文集

      巻: 16 ページ: 73~80

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 吉祥寺ハモニカ横丁における路地と建物の設いに関する研究2022

    • 著者名/発表者名
      小松優花,安森亮雄
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集

      巻: 2022 ページ: 161-162

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 長岡石の概要と生活用品などの用途-栃木県を中心とする多様な軟石の建造物に関する研究-2022

    • 著者名/発表者名
      小林基澄,安高尚毅,安森亮雄
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集

      巻: 2022 ページ: 121-122

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 和束町湯船地区の製茶農家における主屋と茶工場の構造的特徴2022

    • 著者名/発表者名
      辻 仁紀,大場 修,平尾 和洋,奥矢 恵,三輪 晋也
    • 雑誌名

      日本建築学会北海道支部研究報告集

      巻: 95 ページ: 367-370

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 宇治茶生産集楽和束町湯船岩倉地区における集落構成および伝統的建造物・環境物件を含む景観の分析2022

    • 著者名/発表者名
      上田 圭太郎,三輪 晋也,平尾 和洋,大場 修
    • 雑誌名

      日本建築学会近畿支部研究報告集

      巻: 62 ページ: 169-172

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 宇治茶生産集落和束町湯船地区におけるデータ分析と編年・民家変遷に関する考察2022

    • 著者名/発表者名
      嶋津 祐哉,上田 圭太郎,平尾 和洋,大場 修
    • 雑誌名

      日本建築学会近畿支部研究報告集

      巻: 62 ページ: 173-176

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 全国の漁家主屋の平面類型と兵庫県津居山集落における平面に関わる考察2022

    • 著者名/発表者名
      大場 修,田崎 幹大,平尾 和洋
    • 雑誌名

      日本建築学会近畿支部研究報告集

      巻: 62 ページ: 177-180

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 富田林寺内町・東奥谷家住宅の主屋始め付属屋の特徴と価値2022

    • 著者名/発表者名
      北條 豊和,大場 修,山田 智子,奥矢 恵, 桑本 彰子
    • 雑誌名

      日本建築学会近畿支部研究報告集

      巻: 62 ページ: 373-376

    • オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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