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2020 年度 実績報告書

極低温高圧条件下における多成分流体の混合拡散燃焼機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19H02349
研究機関九州工業大学

研究代表者

坪井 伸幸  九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (40342620)

研究分担者 寺本 進  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (30300700)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードロケット / 航空宇宙 / 流体工学 / 熱工学 / 水素
研究実績の概要

本年度の研究成果は以下の通りである.
(1)多成分流体解析:超臨界圧下における高密度比接触面の1次元移流問題についてEnergy-based(完全保存形)およびPressure-based(圧力発展方程式を用いた準保存形)の支配方程式を用いて実施した.計算条件は移流速度が200 m/s,圧力が10 MPa, 酸素温度が100 K, 水素温度が150 Kの極低温条件であり,接触面の安定性および混合温度分布の評価を行った.状態方程式は2成分流体対応のSRK状態方程式を考慮したものである.高次精度化に関して,内挿変数の依存性について評価を行い,内挿変数に(h, u, p, Yi)を用いることで数値的な圧力振動およびエネルギーの保存誤差が軽減されることがわかった.さらに,混合層の温度分布が理論解析と比較しても適切に計算可能となることが示された.そして,Energy-basedとPressure-basedの支配方程式をハイブリッド化した計算手法を考案し,試計算を実施した.Energy-basedの支配方程式では数値的な圧力振動が強く,解析不能となるような状況でも本ハイブリッド手法により抑制し,かつエネルギーの保存誤差の増加を抑えることが示された.また,混合層内の温度分布はisochoric mixingの理論解析の特徴を示すことがわかった.
(2)実験解析:超臨界同軸噴流の密度分布定量計測に向けて,極低温窒素単孔噴流,極低温窒素-高温窒素同軸噴流,極低温窒素-高温ヘリウム同軸噴流を対象にBackground Oriented Schlieren (BOS)法の適用を試み,パラメータ(背景ドットパターン,光源,レンズ配置,シャッタースピード,絞り)の影響検討および最適化を行った.密度勾配の大きい中央ダークコア部は可視化できないものの,混合層部分では密度勾配に対応する変位ベクトルを取得できることを確認した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

最も難しい異化学種の接触面の数値的な安定性および精度向上の改良に時間を要した.

今後の研究の推進方策

対面でのミーティングが困難になっているため,ZOOMなどを利用したインターネットによるミーティングを半年に1度程度行い,研究方法や研究結果の議論を行うことで研究を加速する.また,積極的に研究成果を学術雑誌に発表することで,研究成果に対する議論や助言を受ける.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] An evaluation of the self-diffusion coefficient of liquid hydrogen via the generic van der Waals equation of state and modified free volume theory2020

    • 著者名/発表者名
      Nagashima H.、Tsuda S.、Tokumasu T.
    • 雑誌名

      Chemical Physics

      巻: 539 ページ: 110952~110952

    • DOI

      10.1016/j.chemphys.2020.110952

    • 査読あり
  • [学会発表] 超臨界圧下における極低温水素噴流に関する数値解析:噴射口数の影響2021

    • 著者名/発表者名
      1.中司智仁,荒木天秀,天野泰嗣,坪井伸幸,小澤晃平,武藤大貴,寺島洋史
    • 学会等名
      日本機械学会九州支部九州学生会第52回学生員卒業研究発表講演会
  • [備考] 九州工業大学大学院工学研究院機械知能工学研究系 反応流体力学研究室ホームページ

    • URL

      http://www.mech.kyutech.ac.jp/rfd/index.html

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公開日: 2021-12-27  

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