研究課題
本研究では、(1)多数の酸化物を対象として酸素空孔に関する網羅的な高精度第一原理計算を行い、その計算データベースを構築すること、(2)得られたデータに基づき、酸素空孔の学理構築と機械学習を用いたエネルギー・電子構造を予測するシステムを開発すること、の2点を目的としている。過去2年間でプログラムの開発と、酸素空孔の自動計算及びその空孔形成エネルギーの機械学習をおこなった。本年度は、昨年度に行なった自動計算をさらに改善するためのプログラム開発を行なった。具体的には、異常終了した計算の分析手法、点欠陥の原子構造・電子構造の自動解析手法の開発を行なった。さらに改善されたプログラムを用いて、再度、5000個以上の酸素空孔計算と空孔形成エネルギーの機械学習を行なった。この結果、先行研究で報告されていた回帰モデルと比較して、予測誤差が3分の1程度にまで減少することができた。本機械学習結果を用いることで、数時間程度かかる空孔形成エネルギーの計算を、わずか0.1秒以下の時間で予測することが可能となる。また計算結果を、各酸化物ごとに視覚的に解析するためのグラフィックユーザーインターフェースの開発を行なった。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 5件)
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