研究課題
n型とp型の窒化銅半導体について、大面積形成可能な高品質薄膜製造法の開発を行った。1.窒化銅の合成に必要なアンモニアと酸素の混合ガスを用いた直接窒化法(Cu+NH3→Cu3N+H2O)は表面反応であり制御が困難のため、薄膜形状、基板材料、温度、圧力によって合成条件を検討した。ガラス基板上に形成した薄膜は高温で粉砕される傾向があったため、熱処理温度と圧力の最適化を行ったところ、数百nmの膜厚で平坦な多結晶薄膜の形成が可能となった。大面積に形成可能なスパッタ法(Cu+窒素ラジカル→Cu3N)とポストアニールを組み合わせることで、高品質な100配向の多結晶薄膜が得られた。2.窒化銅のp型ドーパントであるF不純物は浅いアクセプターを形成する。しかしガラス基板状の窒化銅薄膜は、フッ素が容易にガラス基板に拡散するため、デバイスへの応用が難しかった。新しいp型ドーパントを探索したところ、等原子価不純物がp型ドーパントとして機能すること、またイオン半径によって正孔濃度制御性が異なることがわかった。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Inorganic Chemistry
巻: 61 ページ: 6650,6659
10.1021/acs.inorgchem.2c00604
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