研究課題
基盤研究(B)
本研究ではフォールディング挙動に着想を得た新たな立体造形技術の開発を目的とした。弾性薄膜には表面座屈現象により誘起された微細リンクル構造を有するポリジメチルシロキサン(PDMS)薄膜を用いた。リンクル薄膜で光架橋性オリゴマー液体をフォールディング後、内包液体をゲル硬化させ、リンクル構造が立体転写された3D造形体を構築した。リンクル構造の良好な立体転写に成功すると共に、プラズマ処理の有無により、金属薄膜の剥離特性に明確な差異が生じることを明らかとした。
高分子材料科学
本研究は、様々な植物が環境状況に応じて鋭敏に形態変化すること、すなわち水分が関与する湿潤応答・毛管力駆動性から着想し『液滴が着弾する基板側からのアプローチで、インクジェット技術と光造形技術を結びつける』という独自の発想で取り組んだ。微細構造を有する立体造形の応用先として期待される工学・エレクトロニクス分野の新たなコンセプト・基盤技術として、学術・産業双方への社会的波及効果は大きなものになると考える。