研究成果の概要 |
鉄鋼材料の熱処理中に発現する相変態組織を制御するため、異相界面移動に及ぼすMo, Mn, Ni添加の影響を調査した。その結果、Moは界面に偏析して界面移動に大きなエネルギーを消費するが、移動速度が小さな場合には影響が消失する。一方、Mnは界面移動速度に関わらずエネルギー消費が大きく、遅い界面移動速度でも界面移動を抑制する.また,これらのエネルギー消費を引き起こす界面近傍のナノスケールの元素濃化を捉え、界面性格によって濃化挙動が大きく異なることを明らかとした。さらに、これらの元素の振る舞いを定量的に予測するモデルの構築ならびに各物性パラメータの決定方法を明確にすることができた。
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