研究課題/領域番号 |
19H02480
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
品川 一成 九州大学, 工学研究院, 教授 (30215983)
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研究分担者 |
工藤 健太郎 九州大学, 工学研究院, 助教 (60757235)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 焼結 / フェーズフィールド法 / 個別要素法 |
研究実績の概要 |
これまで単一成分系の固相焼結を対象に開発してきた焼結解析法を,2元系共晶合金の相互拡散,相変化を伴う焼結過程を扱えるように拡張した.まずは異なる金属元素からなる2つの粉末粒子に対し,加熱による基本的な合金化過程,液相生成過程を計算できるような基礎モデルを構築した. ・所定の温度における拡散係数と,自由エネルギー関数を基にした化学ポテンシャル勾配を用いて相互拡散過程を計算し,また,得られた構成成分の濃度変化より相変化を計算した. ・気相(気孔)率が一定となるような保存則を考慮し,焼結微細構造の形成を計算するマルチフェーズフィールド法(MPFM)の定式化を行った.また,相互拡散とそれによる相変化を考慮したMPFMモデルにおいて,液相を生じた場合のネックサイズを算出および界面張力から焼結応力を算出する方法を構築し,個別要素法(DEM)に組み入れた. ・DEMで得られる粉末粒子の剛体運動(焼結収縮)を,MPFMにおいて,気相,液相の移動を考慮し,移流項に変換するアルゴリズムを改良した. 構築した基礎モデルを用いて,2粒子間のネック部を通した相互拡散を計算し,得られた元素濃度分布に応じ,液相生成をシミュレートした.また,液相を生じた場合のネックサイズをDEMに受け渡し,焼結収縮を計算できるようにした.これにより,少量の液相の出現による焼結過程を再現した.また,焼結モデルの構築および解析手法の妥当性の検証のための焼結実験の準備を開始した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
液相を生じた場合のネックサイズを算出するアルゴリズムは,2粒子間ではうまく動作しているが,多粒子となった場合にも適用できるかは,今後検証が必要である.それ以外は順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
今年度は,2元系合金における相互拡散,相変化の過程を計算する基礎モデルを構築した.次年度,この基礎モデルを,多粒子を扱えるように拡張する.また,開発した解析手法の妥当性検証のために,焼結実験を進める.
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