研究課題
2022年度は、マクロポーラスシリカ微粒子の直接積層膜の作製、マクロポーラス微粒子複合膜の熱拡散率の測定を実施した。マクロポーラスシリカ微粒子の直接積層膜の作製は、火炎法によりポーラスTiO2粒子を気相中に析出させ、基板への直接デポジションを試みた。SEM観察結果から基板上にポーラスTiO2粒子の存在が確認され、基板面に対して垂直に連なっていることが確認された。さらに、ポーラス粒子を積層させるために、バーナ中心に設置された石英管内に原料液滴を導入し、ポーラス微粒子を析出させ、基板に直接堆積させた。キャリアガス流量が3 L/minとすることでポーラス微粒子の積層および基板上の粒子量の増加が確認された。その膜厚は約160 μmであった。今までにナノ構造化された粒子を 火炎法により直接積層させた研究はなく本研究はその第一歩となるものである。マクロポーラス微粒子複合ポリマーの作製と熱拡散率の測定においては、まず、マクロポーラスシリカ微粒子の合成を実施した。原料溶液として、コロイダルシリカ(15nm)と、造孔材としてPolymethyl methacrylate粒子(PMMA粒子、138nm、295nm)を用いた。原料溶液を超音波噴霧器によって液滴化し、縦型電気加熱炉へ導入することで、マクロポーラスシリカ微粒子を合成した。次に合成したマクロポーラスシリカ微粒子粉末とPMMA粉末を金型に入れ、プレス機で200℃、20MPaで圧力をかけることで、複合材料を作製した。熱拡散率α[mm2/s]は、LFA 467 HyperFlashにてレーザーフラッシュ法で測定した。25℃における熱拡散率は、PMMAフィルムのみ(α=0.130)、シリカナノ凝集体(α=0.126) 、136nmマクロポーラス凝集体(α=0.122)となり、微粒子へのマクロ孔の付与により、断熱効果が確認された。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 4件、 査読あり 8件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 4件) 備考 (1件)
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