研究課題
基盤研究(B)
本研究では、低環境負荷型材料であるマイクロバブル(MB)を用いたバイオフィルムの形成抑制について検討を行った。その結果、種々の操作条件のうち、菌体とMBの接触時間を最適化すると洗浄効率が劇的に向上することを明らかにした。また、MB分散液を酸性にするとより効果的であることも明らかにした。加えて、基板表面をナノ粒子でコーティングすると基板への菌体付着が抑制できることも分かった。
細胞間に働く付着力の計測と評価
原子間力顕微鏡を用いた菌体に働く付着力の直接測定により、MB-菌体間付着力がMB-基板間付着力より大きくなると、MB洗浄により基板に付着した菌体を除去できること、基板表面をナノ粒子でコーティングすると菌体-基板間の付着力が低下して菌体付着を抑制できることを学術的に明らかにした。これらの結果は、MB分散液を装置に流すことによって装置を解体することなくバイオフィルム形成を抑制できる可能性を示唆している。