研究課題/領域番号 |
19H02506
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中川 浩行 京都大学, 工学研究科, 准教授 (40263115)
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研究分担者 |
牧 泰輔 京都大学, 工学研究科, 准教授 (10293987)
向井 紳 北海道大学, 工学研究院, 教授 (70243045)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | Electrochemical reactor / Fenton reaction / Microhoneycomb electrode |
研究実績の概要 |
Fiber-templating法にて作製したマイクロチャンネルを持つ炭素電極内でのFe3+の還元反応のモデル化を行い、実験結果との比較によるモデルの妥当性について検討した。 電極反応であるため、還元反応においては電極より電子が供給される。そのため、マイクロチャンネル内の反応液の電位が低下し、マイクロチャンネル外からの陽イオンの流入とマイクロチャンネル外への陰イオンの流出により電位の低下が緩和される。このイオン拡散の推進力を反応液の電位勾配によるものであり、また還元速度は反応液の電位と電極表面の電位差に比例すると考えた。このようにして反応モデルを構築し、マイクロチャンネルの軸方向の反応液の電位分布と反応速度分布を式として表した。このモデルによると、電極全体での電流値は、電解質濃度の1/2乗およびマイクロチャンネル径の1.5乗に比例することが明らかとなった。 種々の濃度の硫酸ナトリウムを電解質とし、マイクロチャンネル入口での反応液と電極表面の電位差を変えて電流値を測定した。結果を電位差と電解質濃度の1/2乗の積を横軸、電流値を縦軸にしてプロットしたところ、電解質濃度によらず、ほぼ一つの直線関係が得られた。孔径の影響に関しては、平均孔径が異なる4つ電極を用いて、種々の電位差での電流値を測定した。電位差と電流値はどの電極でも直線関係が得られた。この時の勾配と平均孔径の1.5乗の関係を検討したところ、ばらつきはあるものの直線関係の傾向が見られた。今回作成した電極のマイクロチャンネル径(平均)は、58~97マイクロメートルであったが、いずれも平均孔径プラスマイナス20マイクロメートルほどの分布があった。ばらつきに関しては、孔径に分布があるためと推察されたが、構築した反応モデルによって概ね電極反応を表すことに成功した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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