本研究の目的は「リザーバコンピューティング(RC)モデルを単電子デバイスに実装するための回路アーキテクチャの開発」をすることである。RCとは、近年注目を浴びているニューラルネットワーク(NN)モデルの一つである。最大の特徴は、リザーバと呼ばれる部分に含まれるニューロン間の接続や結合重みの設定法であり、一般的なNNでは十分に検討の必要があった設定・手法が不要になっている点である。 本研究において、単電子回路研究の課題である配線数の問題と学習(シナプス結合の荷重変更)、および雑音利用を解決することができる新しい単電子情報処理の仕組みの構築を目指し、その可能性を見出すことができた。
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