研究課題/領域番号 |
19H02551
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
近藤 剛弘 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (70373305)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ホウ化水素 / 硫化ホウ素 / ボロフェン / ボロファン / 2次元物質 / 典型元素 / 新物質合成 / ホウ素 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、ホウ素と水素で構成される2次元物質であるホウ化水素シートとホウ素と硫黄で構成される硫化ホウ素シートを基軸として新しい機能性のある典型元素で構成される新規2次元物質群を創出することです。本研究により、まずホウ化水素シートの様々な優れた性質が見出されました。具体的には(1)紫外線照射で水素放出がおきること、(2)優れた固体酸触媒として機能すること、(3)特異な還元剤として機能すること、(4)高感度なセンサー機能を有することなどです。また、世界で初めてバルクの菱面体硫化ホウ素を剥離することに成功し硫化ホウ素シートの生成を実現し、層数でバンドギャップが可変であることを明らかにしました。
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自由記述の分野 |
表面科学・ナノ物質科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
いずれの研究成果も新しい物質の新しい機能の発見であるため、学術的意義が高い成果です。さらに、本研究で見いだされた成果の一つである、ホウ化水素シートへの紫外線照射で水素を放出させられる機能は、水素を長期間保存しておいて必要な時に水素放出できるという観点で実用材料としての利用の可能性が高い機能です。また、本研究で見いだされたバンドギャップを制御可能な硫化ホウ素シートは新しい半導体材料としての利用が期待できます。いずれも軽くて豊富な典型元素で構成されているのが特徴で、実用化された場合の原材料の確保の観点で優位な物質であり、実用化に向けた観点で大きな社会的な意義があります。
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