量子ドットは夢の光材料とよばれ,テレビやタブレットが出回り始めた。しかし,本格的普及には2つの課題がある。1) 主要な量子ドットはカドミウム(Cd)等の重金属系である。2) 劣化の原因や耐久性向上の研究が少ない。これらの背景において,我々は過去17年間の研究で,三原色発光するシリコン(Si)量子ドット,白色発光するSi量子ドット,青白発光のSi量子ドットLED を開発してきた。本研究では,表面構造の異なるSi量子ドットを合成,Si量子ドット溶液とSi量子ドットデバイスの劣化の要因と耐久性向上に必要な物性・構造を解明した。今後,実用化も見据えたCdフリーとなる量子ドットの開発に発展させる。
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