リング型MEMS振動子を用いて高いQ値を有するMEMS共振子を用いた、標準電波受信のための素子開発とそれを用いた充電実験を行った。1次試作においては、疑似アンテナで受信した信号を4倍程度昇圧できることを確認した。2次試作においては、ハンドル層に埋め込み酸化膜層を設ける新しいプロセスを開発し、寄生容量が極めて小さいMEMS振動子を作製することに成功した。しかしながら、全波整流回路による受信信号の充電実験では、MEMS共振子の反共振周波数で、約1.86倍の受信電圧の増大効果を確認することができたが、実用的には不十分である。今後静電トランス構造を導入し、電圧昇圧特性の改善を行っていく予定である。
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