近年MEMS慣性センサが民生用として広く用いられている。しかしながら、大きな衝撃や振動下での動作は保証されておらず、例えばサッカーボールやゴルフボールの中に慣性システムを埋め込んでその運動を把握することや、ドローン同士が衝突したときの姿勢の保持、大きな振動を伴う工具や機械などに用いることができず、応用を大きく妨げている。縦振動を用いるジャイロの場合、動作原理的に構造がバルク状になり、また加速度の影響は構造全体への分布荷重となり、振動や衝撃による破壊強度は極めて高く、参照振動の停止も発生しない。以上の特徴をもつ慣性センサが普及すれば、さらなる慣性センサの応用発展が可能になると思われる。
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