液中で動作する周波数変調原子間力顕微鏡(FM-AFM)を用いて、DNAオリガミに固定したタンパク質分子(streptavidin)を対象に3次元フォースマッピング計測を行い、タンパク質分子の分子変形量の推定および電荷密度分布の計測に成功した。一方、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)がその水溶液中でグラファイト基板上に形成する半ミセルと、探針先端に同様に形成されたミセルとの融合・分離の過程を散逸エネルギー計測により明らかにした。さらに、高度好塩菌の紫膜のタンパク質(バクテリオロドプシン)のKCl水溶液中でのフォースマッピング実験により、局所的な水和構造の存在を明らかにした。
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