電子ビーム誘起蒸着(EBID)法は基板上に供給される化合物ガスを電子ビームにより堆積させる手法である。SEMと組み合わせることで、任意の形状・サイズでの物質堆積ができる。一方で、EBID法を自由に行える装置は限られており、潜在的な応用が見いだせていない。本研究では卓上SEMを用いて様々な物質を堆積させることができる自由度の高いEBIDシステムを構築した。そして、透過電子顕微鏡法を用いて堆積物の評価を実施し、その結果を堆積条件へフィードバックすることで、酸化ハフニウムなどの金属酸化物を堆積させることに成功した。EBID法が新たな物質堆積手法の一つとして普及する可能性を示した研究成果である。
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