GaN系のレーザダイオードやトランジスタは、HVPE等の成長速度の大きい結晶成長手法で土台となる基板(ウエハ)を作製し、その上にMOVPE等の成長速度の精密制御が可能で、多種の薄膜作製が可能な結晶成長手法でデバイス構造を作製する。本研究では、固体原料の飽和蒸気圧を利用して気化させた金属三塩化物を結晶成長炉内に導入することを可能とし、HVPE、MOVPEの両方の利点が得られる結晶成長手法を確立した。金属三塩化物とアンモニアの反応機構やGaN系結晶の成長挙動の学術的知見に加え、単一プロセスで従来のデバイス構造が作製可能であることを示したことは産業的・社会的に意義が大きい成果と考える。
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