研究課題
基盤研究(B)
テラヘルツ波は遮蔽物を透過して内部の試薬類を同定できる特長があるが、同帯域で動作するカメラがなく、イメージングには長い測定時間を必要としていた。そこで本研究では、光注入型テラヘルツ波パラメトリック発生器(is-TPG)と呼ばれる独自の高出力光源と、シングルピクセルイメージングと呼ばれる手法を組み合わせることで、高速かつ高ダイナミックレンジなテラヘルツイメージングを実現した。遮蔽物に隠蔽された試薬の空間分布も高速に可視化でき、様々な分野への応用展開が期待できる。
テラヘルツ波
テラヘルツ波に期待される応用として、遮蔽物内部の禁止薬物の検出や、薬局での処方薬の間違い検出などが挙げられる。それらの実現には、高速かつ遮蔽物を透過した微弱信号でも測定できる高いダイナミックレンジを有するイメージング手法が必要である。本研究の成果は、まさにそれらの課題を解決しうる実用的なテラヘルツ波イメージングシステムであり、テラヘルツ波を用いた安心安全社会の実現に重要なシステムと考えている。