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2021 年度 実績報告書

光誘起電位のオペランドマッピングによる光触媒反応の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19H02681
研究機関公益財団法人豊田理化学研究所

研究代表者

松本 吉泰  公益財団法人豊田理化学研究所, フェロー事業部門, フェロー (70181790)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード光触媒 / 顕微分光 / 電気化学インピーダンス測定 / 助触媒 / 光電流 / 光起電力
研究実績の概要

今年度に実施した研究内容を以下に示す。

1. 未担持のBiVO4薄膜試料において長時間にわたる励起光照射による光変換効率の変動の様子の詳細を測定した。その結果、光変換効率は照射時間に大きく依存することが判明した。すなわち、照射直後の変換効率の減衰に続いて照射が進むにつれて徐々に回復し、場合によっては照射直後の変換効率を大きく上まわる値になることがわかった。しかし、照射を中止するとまた変換効率が低下する。これはBiVO4を構成する金属イオンが光照射の有無にかかわらず電解質中に溶出するが、その種類が照射の有無に依存すると考えられる。このような照射光による変換効率の変化は光触媒BiVO4における反応機構などを定量的な議論をするための大きな障害になっていることがわかった。2. Mott-Schottky 測定を行ない、未担持のBiVO4薄膜試料のフラット電位を求めた。3. 開放電圧を照射光の強度の関数として測定し、光起電力を測定した。また、ケルビン顕微鏡により局所的な光起電力分布も測定した。その結果、表面の凹凸に応じて大きく光起電力が異なることがわかった。4. 助触媒CoOxを担持した試料、およびCoO とCo3O4 の純物質のX線吸収端分光を行ない、CoO とCo3O4の比を求めた。5. 助触媒CoOxを担持した試料のサイクリックボルタンメトリーを行ったところ、多段の表面水酸化物の酸化還元反応が起きていることがわかった。また、ある電位に保った試料における表面酸化の程度を定量することができた。6. さらに、この試料について励起光のある場合とない場合の両方についてインピーダンス測定を電位の関数として測定した。この結果を等価回路を用いて解析したところ、水酸化コバルトが酸素発生の開始物質として重要な役割を果していることが判明した。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] Institute of Physics(クロアチア)

    • 国名
      クロアチア
    • 外国機関名
      Institute of Physics
  • [雑誌論文] Ultrafast Plasmonic Response Ensured by Atomic Scale Confinement2022

    • 著者名/発表者名
      S. Tanaka, T. Yoshida, K. Watanabe, Y. Matsumoto, T. Yasuike, D. Novko, M. Petrovic, M. Kraji
    • 雑誌名

      ACS Photonics

      巻: 9 ページ: 837-845

    • DOI

      10.1021/acsphotonics.1c01454

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] バナジン酸ビスマス表面における水の光電気化学酸化反応のマイクロキネティクス2021

    • 著者名/発表者名
      松本吉泰、工藤昭彦
    • 学会等名
      分子科学討論会

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公開日: 2022-12-28  

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