研究課題
基盤研究(B)
生きたマウスの全脳イメージングを、マウスを殺すことなく実現できる蛍光プローブを何種類か開発した。具体的には、水に溶かすだけで生体に投与できる高い水溶性をもつとともに、生体深部への到達性の高い波長領域である650から1300 nmの範囲で、高い効率で多光子励起・発光が可能なプローブを開発した。開発したプローブを用い、生きたマウスの脳全体の非侵襲なイメージングを世界に先駆け実現した。
非線形光学
二光子顕微鏡により、生きた脳の中での出来事を光により可視化することができるようになった。本研究がもたらした成果は、脳疾患の進行に伴う脳内物質の細胞レベルでの変化が明らかにでき、脳疾患の進行メカニズムの全容の解明に道を開いた。将来的には脳疾患の根本的治療法を導くためのツールとして活用が進み、アルツハイマーやALSのような難治性脳疾患の患者を苦しみから解放することにつながる。