炭素触媒として、グラフェン類に着目して研究を行った。我々が量産化に成功した酸化グラフェンは、100℃程度に加熱するとC-O結合が切断され、ラジカルを発生する。また、光照射によっても同様の現象が起こることを解明した。C-O結合の切断により生じたラジカルは、スチレンやアクリロニトリルの重合に適用でき、グラフェン-ポリマー複合材を形成できる。 窒素をドープしたカーボンは、ピリジンに液中プラズマを照射する方法で作製できることを明らかにした。また、得られた窒素ドープカーボンは酸素還元反応の触媒として機能することも見出した。 また、カーボンに新たな窒素の化学状態としてピリジニウム部位を構築する手法を開発した。ピリジニウムを介して酸化還元性部位を導入し、機能化カーボンを創出した。 また、コロナ禍を利用して総説を執筆した。
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