金属に頼らない”カーボン触媒”の概念を構築することを目指し、カーボンの構造や官能基を変えることで反応性を確認した。この研究を通して、カーボンに窒素原子を組み込むことや、ラジカルを増やすことが、触媒活性に効果的であることが分かった。また、カーボン表面の酸素官能基を切断することで、ラジカルを増やすことが可能であることも分かった。窒素を含むカーボンは、ニトロ基の還元や酸素の還元触媒として利用できることを明らかにした。また、スチレン、アクリロニトリル、ビニルピリジン、スチレンスルホン酸などの重合にも効果的であることがわかった。詳細な反応メカニズムは、insituESR分光法によって分析した。
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