研究課題
本研究は、申請者らが見出した芳香族化合物の脱カルボニル型カップリング反応の非線形展開を目指した触媒開発を行う。具体的には、エステルダンス(転移)反応、脱酸素型反応、メタセシス反応という高難度反応開発を促進する新触媒を開発する。昨年度までに、各々3つの反応形式で、新反応を見いだしていた。本年度は、それらを論文としてまとめるため、条件の最適化、基質一般性の確認、また反応の応用展開に着手し、最終的に論文作成に至った。1. エステルダンス反応:エステルダンス反応/カップリング連続反応の基質一般性の検討を行ったところ、一般性は低いものの、どのような基質で反応が進行するかというガイドラインを定めることができた。それらをまとめた論文を投稿した。2.脱酸素型反応:初期の反応で発見したphospha-Brook転位反応/カップリング反応を応用し、ジアリールケトンからのマルチアールアルカン合成に展開した。その結果、ジアリールメタン、テトラアリールエタン、トリアリールメタンなど5種類のマルチアリールアルカンのワンポット合成法を開発することができた。それらをまとめた論文を投稿した。3. アリールスルフィドと芳香族エステルとの結合交換反応を発見した。芳香族エステルのみならず、様々な芳香族求電子剤との交換反応へと展開することができた。論文は公開済みである。以上、発見した3つの反応すべて第二弾段階に進んでいる。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022 2021 その他
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件) 学会発表 (45件) (うち国際学会 16件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
Synlett
巻: 32 ページ: 1555~1559
10.1055/s-0040-1705943
Chemical Science
巻: 13 ページ: 665~670
10.1039/d1sc06273e
Organic Letters
巻: 24 ページ: 1481~1485
10.1021/acs.orglett.2c00129
Synthesis
巻: 0 ページ: na
10.1055/a-1786-9881
巻: - ページ: -
10.1021/acs.orglett.2c01149
Journal of Synthetic Organic Chemistry, Japan
巻: 79 ページ: 11~21
10.5059/yukigoseikyokaishi.79.11
Journal of the American Chemical Society
巻: 143 ページ: 10333~10340
10.1021/jacs.1c04215
ACS Catalysis
巻: 11 ページ: 10429~10435
10.1021/acscatal.1c02627
巻: 79 ページ: 910~967
10.5059/yukigoseikyokaishi.79.910
http://www.jyamaguchi-lab.com/product/niarylsulfide