脂肪族化合物の C-H 結合の水素に代えてアリール基を直接導入する汎用性の高い反応として,脂肪族ラジカルの芳香環に対する付加と別のラジカル種の脱離からなる芳香族ラジカル置換機構を用いる反応系を開発した.その結果,以前に達成していたアルキルアミンの反応に加えて,アルコールやアルキルアミド,エーテル,ギ酸アルキルエステルをスルホニルアレーンあるいはハロゲン化アリールと少量の tert-ブトキシラジカル源存在下で反応させることで,それぞれベンジルアミンや N-ベンジルアミド,ベンジルエーテル,アルキルアレーンが得られることを明らかにした.
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