近年、天然酵素に光応答性、耐久性、外部刺激応答性などの新たな機能を付加したバイオインスパイード型人工酵素の研究が活発に行われている。金属酵素を例にすると、活性中心のモデルとなる金属錯体を電極、酸化物半導体および光増感剤などと複合化することで、電気化学的または光化学的に駆動する人工金属酵素の研究が目覚ましく発展している。一方で、これらの研究から、実用化に直結する汎用性の高い反応開発に至った例が未だ少ないのも現状である。本研究は、このような現状を打破すべく、バイオインスパイード型の触媒研究を一歩前に進め、社会実装に向けた新規で有用な炭素資源リサイクル型の物質変換システムの開発を行った。
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