研究課題/領域番号 |
19H02739
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福山 真央 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (40754429)
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研究分担者 |
白木 賢太郎 筑波大学, 数理物質系, 教授 (90334797)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 自然乳化 / 逆ミセル / マイクロ流体 / ナノ粒子 / イムノアッセイ |
研究成果の概要 |
本研究では、自然乳化を利用したマイクロ水滴内イムノアッセイを確立した。1つ目の手法として、自然乳化による無機塩濃縮を利用し、ナノ粒子の界面へ集積化することで、サンドイッチイムノアッセイを確立した。また、2つ目の手法として、自然乳化による小分子の選択的分離を利用し、競合イムノアッセイを確立した。この手法では、1液滴中で細胞複数個からの分泌物について半定量的な検出が可能になった。 また、本研究を通じ、Span 80により自然乳化が起こる要因が分かった。Span 80の逆ミセルでは、小さいほど水の化学ポテンシャルが低くなり、その化学ポテンシャル差が自然乳化を駆動することが分かった。
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自由記述の分野 |
分析化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、自然乳化を利用したマイクロ水滴内イムノアッセイを確立した。特に、粒子を用いた手法では自然乳化による定量的濃縮操作を利用することで、マイクロ流体デバイスを用いることなくBF分離を実現できる可能性がある。本手法により、今後、細胞分泌物のハイスループットな検出とそれに基づく細胞分離が可能になると期待する。 また、Span 80を用いた自然乳化メカニズムを明らかにした。自然乳化は外力不要乳化法であり、エマルションのみならずナノ粒子やドラッグキャリアなどの材料合成にも応用されている。本成果を通じ、自然乳化を起こしうる新たな界面活性剤のデザインが可能になり、産業応用の拡大につながると期待する。
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