研究課題/領域番号 |
19H02756
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
小川 昭弥 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (30183031)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | メタルフリー触媒系 / one-potプロセス / 医薬品分子短縮合成 / 機能性青色色素 / 常圧酸素(空気)酸化法 / 環境調和性 / イミン鍵中間体 / リサイクル触媒 |
研究成果の概要 |
サリチル酸誘導体を有機触媒とするアミン類の常圧酸素(空気)酸化法は、温和な条件下でイミン類を高効率で調製することが可能であり、さらに反応系がシンプルであるためイミンを鍵中間体とする機能性色素や先端医薬品分子のone-pot合成に優れていることが見出された。すなわち、本酸化法を利用することで、青色色素のメタルフリー合成に成功するとともに、3置換ピリジン類のメタルフリー合成に応用し、遺伝情報の転写過程を制御可能なグアニン四重鎖認識分子の短縮合成に成功した。さらにイミンを鍵中間体とする多成分カップリング反応や多段階縮合反応に応用し、ジペプチドやキナゾリン等の医薬品分子のone-pot合成に成功した。
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自由記述の分野 |
有機合成化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義: 酸化反応は発熱反応であるため制御が困難であり、触媒化に際しては触媒の酸化による失活やリサイクル利用が困難な場合が多い。本研究では温和な反応条件で機能する有機触媒の開発に成功し、選択性とリサイクル利用に関する新方法論を明らかにし、機能性色素や先端医薬品の革新的調製法に展開している。 社会的意義: 機能性青色色素を環境調和性酸化法で製造することで、国内での製造を可能にすることが期待される。医薬品分子の合成では、原子効率が低く資源の有効利用が立ち遅れているが、本メタルフリーone-pot法で行うことで、単離精製の回数を減らすとともに、多段階・多成分反応の短工程化プロセスに成功している。
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