研究課題/領域番号 |
19H02798
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田部 勢津久 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (20222119)
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研究分担者 |
村上 裕美子 (片山裕美子) 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (60748680)
上田 純平 京都大学, 人間・環境学研究科, 助教 (90633181)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 高圧光物性 / ペロブスカイト / d-d遷移 / 蛍光体 / 長残光 / 5d-4f遷移 / ガーネット / ダイヤモンドアンビルセル |
研究成果の概要 |
微小蛍光体試料をダイヤモンドアンビルセルDACの中に設置し,高圧印可時の試料の蛍光特性の測定系を確立した.それにより様々な発光試料の蛍光,残光特性の圧力依存性を評価した.遷移金属Cr3+イオン添加LaGaO3ペロブスカイトや希土類Ce3+添加YAGGガーネット残光蛍光体の作製を行い,その蛍光ピーク波長エネルギーや残光寿命の印可圧力依存性をDACを用いて測定した.印可圧力はルビー蛍光法で測定した.試料の光物性の圧力印可による様々な変調を発見し,それらはd軌道の結晶場強度変化,Ce励起5d準位の分裂や発光始準位軌道とホスト結晶伝導帯との相対関係の変化により考察,多くの国際論文誌で出版報告した.
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自由記述の分野 |
無機材料科学,光機能性材料
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで多くの蛍光体,半導体材料の光物性研究は,化学組成・結晶構造と温度を変数として物性調査を行う研究が主であった.しかし物質の化学ポテンシャルμが圧力,温度双方の関数であるように,固体のμに相当するFermiエネルギーや固体電子構造パラメータ全般も両者の関数である.本研究では蛍光体材料を対象とし,温度のみならず圧力を変化させた時の電子構造変化によって誘起される新しい光物性の発現を実証し,その機構を電子構造変化の観点からの解明を試みた.蛍光体材料は,ディスプレイ,放射線検出器,LED照明など生活のあらゆるところで重要な材料であり,この様な材料基礎物性研究は新材料の開発に資する.
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