酸化物系熱電変換材料について、高温でもナノ構造を安定に保持するため、高い導電性を有するTiNなどの金属窒化物を拡散防止材料として組み合わせたナノコンポジット化を行い、ナノ構造化によるフォノン散乱の増強によって格子熱伝導率を低減するとともに、良導電性窒化物による導電性パスの形成を指向し、その微細構造と熱電性能の関係を調べた。酸化物熱電変換材料としてチタン酸ストロンチウムSrTiO3(STO)、窒化物として窒化チタンTiNを用い、STO相へのLaドープとTiNの体積分率の効果について検討した。TiNの複合化による格子熱伝導率の低減と伝導パスの形成による導電性の向上が両立することを見出した。
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