糸状菌Talaromyces islandicus の染色体上には、40%以上の同一性(identity)を示すポリケタイド合成酵素遺伝子が3種類存在していた。こうした遺伝子重複は、天然物が多様性を獲得する上で一つの鍵と考えられている。本研究課題では、見いだした生合成遺伝子を①全てのクラスターに必ず存在する遺伝子(A群)、②複数のクラスターに存在する遺伝子(B群)、③特定のクラスターにしか存在しない遺伝子(C群)に分類し、各群の生合成酵素の機能解析を行うことで、「遺伝子の重複が構造多様性の創出に与える影響」について明らかにした。
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