研究課題/領域番号 |
19H02859
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
大津 直子 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40513437)
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研究分担者 |
丸山 明子 九州大学, 農学研究院, 教授 (70342855)
平井 優美 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, チームリーダー (90415274)
澤田 有司 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 客員研究員 (00415176)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | グルタチオン / 硫黄代謝 / シロイヌナズナ / 酸化還元制御 / メタボロミクス / 酵素 |
研究成果の概要 |
高等植物におけるグルタチオン分解は、栄養状態や器官により2経路で行われていることを明らかにした。1経路はγ-グルタミルペプチダーゼ(GGP)によって行われ、硫黄の一次代謝と二次代謝への分配を制御している。もう1経路はγ-グルタミルサイクロトランスフェラーゼ(GGCT)によるが、硫黄欠乏状態や、生長点などで、ATPを消費しながらもグルタチオンからシステインを取り出す役割を果たす。 また、分解の二段階目で機能する酵素システイニルグリシンペプチダーゼ(GCP)を同定し、N2-acetylornithine deacetylase (NAOD) と二つの活性を持つことを示唆した。
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自由記述の分野 |
植物栄養学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グルタチオンは細胞の酸化還元制御を通して成長やストレス耐性に大きく関与するが、その量を制御する代謝経路については、植物のみならず他の生物でも完全解明されていなかった。本研究はそれを高等植物において明らかにした。本経路の解明は植物科学全体に影響することから、植物分野においてインパクトが非常に高く権威のある国際誌であるPlant Journal2報に掲載されたほか、同じくハイインパクトであるJournal of Experimental Botanyにも総説を掲載した。さらに、グルタチオン代謝が防御応答にも関与することを示唆し、植物の基本的な代謝だけでなく、病理分野にも新たな知見をもたらした。
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