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2021 年度 実績報告書

コラーゲンジペプチドによる間葉系成体幹細胞増殖に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19H02911
研究機関京都大学

研究代表者

佐藤 健司  京都大学, 農学研究科, 教授 (00202094)

研究分担者 重村 泰毅  東京家政大学短期大学部, 短期大学部, 准教授 (20373178)
自見 至郎  福岡大学, 公私立大学の部局等, 研究特任教授 (30226360)
淺井 智子  奈良女子大学, 生活環境科学系, 助教 (50832036)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードコラーゲン / コラーゲンペプチド / Pro-Hyp / 線維芽細胞 / 間葉系幹細胞 / 創傷治癒 / 瘢痕化 / p75NTR
研究実績の概要

昨年までの研究により、マウス皮膚から遊走してきた線維芽細胞の中で間葉系幹細胞マーカーであるp75NTR 陽性細胞のみが特異的にPro-Hypを取り込み、増殖が促進されることが明らかとなっている。今年度は、皮膚の固定、染色を再検討し、詳細にマウス皮膚中の線維芽細胞の各種マーカーの発現を観察した。その結果、皮膚を採取した直後にもわずかながら毛根周辺、および皮下脂肪周辺で p75NTR 陽性細胞が存在することを認めた。採取した皮膚を培養すると p75NTR 陽性細胞は増加し、真皮にも移行することが明らかになった。この現象は Pro-Hyp の添加で促進された。また p75NTR 以外の間葉系幹細マーカーである ISLR (Meflin) 陽性細胞も p75NTR 陽性細胞と同じ挙動を示すことを明らかにした。筋線維芽細胞のマーカーであるαSMA 陽性細胞も皮膚中に観察されたが、p75NTR/ISLR とはその分布が異なった。またマウスマクロファージ 様細胞 (J774.1) はPro-Hypの添加で一部が線維芽細胞様の形態を取ったが、p75NTRの発現は見られなかった。これらの結果からPro-Hypで増殖が促進されるのは皮下脂肪・毛根周辺の間葉系幹細胞由来の線維芽細胞であることが確認できた。In vivo の研究成果としては、皮膚のみではなく筋膜も切断するマウス創傷治癒モデルにおいて、コラーゲンペプチドの経口摂取および Pro-Hyp の直接投与は、創傷21日目の肉芽組織においてコラーゲン線維の消失が早く、筋細胞の再生が促進され、その結果、瘢痕化が抑制されることを明らかにした。そのためPro-Hypは創傷治癒において分化直後の線維芽細胞の増殖促進以外の作用を持つことが明らかになった。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Metabolic Fate and Bioavailability of Food-Derived Peptides: Are Normal Peptides Passed through the Intestinal Layer To Exert Biological Effects via Proposed Mechanisms?2022

    • 著者名/発表者名
      Sato Kenji
    • 雑誌名

      Journal of Agricultural and Food Chemistry

      巻: 70 ページ: 1461~1466

    • DOI

      10.1021/acs.jafc.1c07438

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Collagen-derived dipeptide Pro-Hyp administration accelerates muscle regenerative healing accompanied by less scarring after wounding on the abdominal wall in mice2021

    • 著者名/発表者名
      Jimi Shiro、Koizumi Seiko、Sato Kenji、Miyazaki Motoyasu、Saparov Arman
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 11 ページ: 1~12

    • DOI

      10.1038/s41598-021-98407-9

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Pro-Hyp 添 加 に よ る 培 養 マ ウ ス 皮 膚 中 p75NTR 陽性細胞の変化2022

    • 著者名/発表者名
      淺井 智子、関野 朱夏、高村 仁知、 佐藤 健司
    • 学会等名
      第76回日本栄養・食糧学会
  • [学会発表] コラーゲンペプチドの線維芽細胞への働き2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤健司
    • 学会等名
      第39回日本美容皮膚科学会総会・学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 肌のサプリメント2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤健司
    • 学会等名
      第15回見た目のアンチエイジング研究会
    • 招待講演
  • [図書] Biologically Active Peptides From Basic Science to Applications for Human Health2021

    • 著者名/発表者名
      Kenji Sato
    • 総ページ数
      221-237
    • 出版者
      ELSEVIA
    • ISBN
      9780128214381

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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