研究課題
ハクサイの市販F1品種の自殖後代であるF2集団を用いて、播種後14日と21日の本葉サイズ及び、収量形質に着目したQTL解析を実施した。播種後14日の本葉サイズにおいては、2反復以上で共通してみられるQTLが同定でき、そのうちの1領域については、播種後21日の本葉サイズのQTLが複数回見出された。そこで、この領域に着目し、ゲノムリシークエンス解析により見出された両親系統間の多型情報やRNA-sequencingによる両親系統とF1の遺伝子発現データを元に候補遺伝子の選定を進めた。収量形質においても複数年で共通して検出されたQTLを同定し、今年度は、得られたQTLを複数蓄積させた系統がF1と同程度の収量を示すことを確認した。F1品種を用いたゲノムワイド関連解析を実施する為に、140品種からトータルRNAを抽出し、そのうち73品種についてRNA-sequencingを実施し、シークエンスデータを取得した。RNA-sequencingの結果を元にSNPs情報を取得し、ゲノムワイド関連解析による雑種強勢関連領域の特定を目指して解析を行った。両親系統とF1を用いたWGBS解析を行い、両親系統とF1のDNAメチル化状態について明らかにした。両親系統とF1でDNAメチル化レベルに違いが見られる領域を同定した。DNAの維持メチル化に関わるDDM1遺伝子を標的としてゲノム編集 (CRISPR-Cas9)を利用して、遺伝子機能喪失変異体の作出を行った。DDM1-A07とDDM1-A09についてそれぞれ単一で機能喪失アレルがホモ接合型となっている個体を得ることができた。両方の遺伝子を機能喪失した変異体を得るための交配を行った。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Frontiers in Plant Science
巻: 12 ページ: 659634
10.3389/fpls.2021.659634
農業および園芸
巻: 96 ページ: 1075-1085