研究課題
本年度は、一部の食味関連代謝物群について2回目の分析(メタボローム解析)を実施し、全階層データを対象にフォーマットの調整および情報解析を実施した。メタボローム解析ではGC/MSにより前年度と同様に41種の糖・有機酸成分を検出して定量化を行った。研究期間を通じて取得した全ての情報(ゲノム、トランスクリプトーム、糖・有機酸成分、香気成分、果皮色素成分、味覚要素等)を用いて、高解像度なGWAS、TWASおよびeGWASを組合せた解析を行った結果、食味に関わる広範な成分及び要素に関連する有意なSNP多型および遺伝子を多数検出した。さらに高精度ゲノムにマップされたトランスクリプトームを起点とした金平糖アルゴリズムに基づくネットワーク解析を実施し、遺伝子間・成分間の関係を可視化した。以上のように、イチジクの品種・系統群に由来するゲノム情報を起点としてそれぞれの分析・評価結果を統合的に紐づけることにより、食味関連成分(要素)と遺伝要因との関係性を推定可能な情報基盤を構築できた。本情報基盤はイチジクの品質・食味に関する制御機構の理解および品質・食味をターゲットとした育種に役立つと同時に、果実類に共通する品質・食味制御機構の解明を図る上で有用であると考えられる。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Frontiers in Plant Science
巻: 12 ページ: -
10.3389/fpls.2021.647599