バキュロウイルスベクター(Baculovirus Expression Vector System, BEVS)は、インフルエンザワクチンをはじめとするVirus-like particle (VLP)ワクチンの製造から獣医薬、試薬生産まで幅広く利用されている。そのような背景にも関わらず、バキュロウイルスが最終的に大量の多角体を感染細胞核内に産生するメカニズムは、開発から約40年経った今でもその大部分が未解明である。本研究でバキュロウイルス発現系のコアメカニズムを解明することは、それを模倣したウイルスフリーVLP産生系の開発やそれを用いた新しいワクチン生産技術の開発につながると考えられる。
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