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2020 年度 実績報告書

戦後農政の展開過程と農業協同組合:全中所蔵資料の検討を通じて

研究課題

研究課題/領域番号 19H03066
研究機関京都大学

研究代表者

石田 正昭  京都大学, 学術情報メディアセンター, 研究員 (80144228)

研究分担者 仙田 徹志  京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (00325325)
大高 研道  明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (00364323)
伊藤 淳史  京都大学, 農学研究科, 准教授 (00402826)
白木沢 旭児  北海道大学, 文学研究院, 教授 (10206287)
安岡 健一  大阪大学, 文学研究科, 准教授 (20708929)
田中 夏子  都留文科大学, 教養学部, 非常勤講師 (30257505)
水島 和哉  京都大学, 経済学研究科, 研究員 (40764147)
北川 太一  摂南大学, 農学部, 教授 (60224953)
小島 浩之  東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 講師 (70334224)
加藤 聖文  国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (70353414)
齋藤 邦明  和光大学, 経済経営学部, 講師 (70738814)
小島 庸平  東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 准教授 (80635334)
坂口 正彦  大阪商業大学, 経済学部, 准教授 (80734368)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード農業協同組合 / 協同組合 / 全中 / アーカイブズ
研究実績の概要

本研究の目的は、全国農業協同組合中央会の協同組合図書資料センター(以下、図書資料センター)が所蔵してきた、戦後を中心とした農業協同組合の関係資料の目録作成を行い、それを通じて、戦後農政の展開過程と農協の役割の検討に向けた基盤形成を図ることにある。図書資料センターに所蔵されている資料は、ア.戦後農協の設立にかかわる資料、イ.農政活動関係資料、ウ.農協経営関係資料に大別され、それらの資料のほとんどが未整理・未解明の資料群である。本研究の研究組織は、協同組合論、農業史、アーカイブズ学など、学際的かつ幅広い年齢層の研究者、実務家によって構成されるが、本研究をとおして、戦後農政の展開過程に対して農業協同組合が果たした役割について、正しく評価し、独自性や創造性を有する研究成果をもたらすための基盤形成を目指す。
2020年度の研究の進捗は以下のようにまとめられる。第一に、2019年度に引き続き、JA全国教育センターを作業拠点に、本資料群の資料整理、目録作成を行った。今年度の作業において、JA全中由来以外の資料について、6割程度の資料整理、目録作成を終えることができた。第二に、戦後の総合農協の合併状況の変遷に関する資料収集と整理を行い、図書資料センター所蔵の総合農協の総代会資料との対応関係を明確にした。第三に、本研究課題にかかわる研究会を、コロナ禍のため、オンラインで複数回開催した。研究会では、研究メンバーによる資料調査結果が報告され、残存資料についての情報共有を図った、第四に、資料移管に向けた情報収集、情報提供を行った。具体的には、日本農業史学会シンポジウムで報告するともに、農業経済学関連学会協議会において、日本農業史学会と日本協同組合学会の共同提出として、資料移管の情報提供に関する周知依頼を働きかけ、各学会等での周知を行うことができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的は、全国農業協同組合中央会の協同組合図書資料センターが所蔵してきた、戦後を中心とした農業協同組合の関係資料の目録作成を行い、それを通じて、戦後農政の展開過程と農協の役割の検討に向けた基盤形成を図ることにある。
現在までの進捗状況は以下のようにまとめられる。第一に、2019年度に引き続き、JA全国教育センターを作業拠点に、本資料群の資料整理、目録作成を行った。今年度の作業において、JA全中由来以外の資料について、6割程度の資料整理、目録作成を終えることができた。第二に、戦後の総合農協の合併状況の変遷に関する資料収集と整理を行い、図書資料センター所蔵の総合農協の総代会資料との対応関係を明確にした。第三に、本研究課題にかかわる研究会を、コロナ禍のため、オンラインで複数回開催した。研究会では、研究メンバーによる資料調査結果が報告され、残存資料についての情報共有を図った、第四に、資料移管に向けた情報収集、情報提供を行った。具体的には、日本農業史学会シンポジウムで報告するともに、農業経済学関連学会協議会において、日本農業史学会と日本協同組合学会の共同提出として、資料移管の情報提供に関する周知依頼を働きかけ、各学会等での周知を行うことができた。
コロナ禍が継続し、厳しい状況ではあるが、メンバー間のメーリングリスト、オンライン研究会により、情報共有を図っていくとともに、ほぼ月例での研究会を開催するなど、随時、メンバー間で協議を重ねながら、効率的に研究を進めてきている。上述の通り、JA全中由来の資料群については、目録作成を終え、JA全中由来以外の資料についても半分以上の資料整理、目録作成を終えることができている。以上のことから、本研究は、順調に進んでいるといえる。

今後の研究の推進方策

次年度は、以下のような形で本研究を進めていく。
2021年度は、基本的に、過去2カ年と同様の内容で研究を進めるが、最終年度であるために、研究期間全体の成果のとりまとめを念頭においた活動となり、これまでの研究成果を学会等にて発表していくことが中心となる。また、作成した目録をもとに、各学会などへの働きかけを行い、本研究課題の対象となる資料群の引き取り先を探し、移管させる。
資料整理作業、目録作成作業は、現資料が手元にないと困難な作業であり、資料をもとにした研究、来歴に関する調査についても、コロナ禍の影響を受けるが、作業拠点であるJA全中とも十分に協議し、研究活動が継続できるよう、適宜対処する。

  • 研究成果

    (18件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Japanese Market Development Programs under PL 480 in the late 1950s: Focus on Wheat and Rice2021

    • 著者名/発表者名
      ITO Atsushi
    • 雑誌名

      Agricultural History

      巻: 95(2) ページ: -

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 第1次PL480タイトルI協定をめぐる日米交渉―1954~55年―2021

    • 著者名/発表者名
      伊藤淳史
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 1006 ページ: 1-15

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 今後の総合JAにおける共済事業の方向性2020

    • 著者名/発表者名
      石田正昭
    • 雑誌名

      共済総合研究

      巻: 86 ページ: 8-27

  • [雑誌論文] 「現場力」で突破する職員育成2020

    • 著者名/発表者名
      石田正昭
    • 雑誌名

      農業と経済

      巻: 86(7) ページ: 74-84

  • [雑誌論文] PL480タイトルIIをめぐる日米交渉―学童服計画の断念と学校給食向け贈与の成立―2020

    • 著者名/発表者名
      伊藤淳史
    • 雑誌名

      農業経済研究

      巻: 92(2) ページ: 165-177

    • DOI

      10.11472/nokei.92.165

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マイクロ・ファイナンス供給主体の歴史的変遷──戦間期東京の公益質屋を中心に2020

    • 著者名/発表者名
      小島庸平
    • 雑誌名

      社会保障研究

      巻: 5(2) ページ: 180-194

  • [雑誌論文] 2019年の歴史学界 -回顧と展望-日本(近現代)10 経済22020

    • 著者名/発表者名
      齋藤邦明
    • 雑誌名

      史学雑誌

      巻: 129(5) ページ: 180-195

  • [雑誌論文] 近代日本村落における地主小作関係―滋賀県神崎郡一村落の郷蔵―2020

    • 著者名/発表者名
      坂口正彦
    • 雑誌名

      歴史と経済

      巻: 249 ページ: 1-17

    • 査読あり
  • [学会発表] 第2次PL480協定をめぐる日米交渉: 1955-56年2021

    • 著者名/発表者名
      伊藤淳史
    • 学会等名
      日本農業史学会
  • [学会発表] 協同組合図書資料センター旧蔵資料の現状と活用に向けて2021

    • 著者名/発表者名
      水島和哉・仙田徹志・石田正昭
    • 学会等名
      日本農業史学会
  • [学会発表] 報道資料のデジタル保存:何をどこまで、何の目的で保存するのか2021

    • 著者名/発表者名
      小島浩之
    • 学会等名
      日本新聞協会報道資料研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 第1次PL480タイトルI協定をめぐる日米交渉: 1954-55年2020

    • 著者名/発表者名
      伊藤淳史
    • 学会等名
      日本農業史学会
  • [学会発表] 趣旨説明 「自由化」時代の地域経済社会の担い手と対応2020

    • 著者名/発表者名
      齋藤邦明
    • 学会等名
      政治経済学・経済史学会
  • [学会発表] 「自由化」時代の農業協同組合の対応:米主産地新潟県を中心に2020

    • 著者名/発表者名
      齋藤邦明
    • 学会等名
      政治経済学・経済史学会
  • [学会発表] 近代日本の都市近郊村落における「むら仕事」―滋賀県神崎郡五峰村―2020

    • 著者名/発表者名
      坂口正彦
    • 学会等名
      日本農業史学会
  • [学会発表] 戦時の移動と家族経営2020

    • 著者名/発表者名
      坂口正彦
    • 学会等名
      政治経済学・経済史学会
  • [図書] サラ金の歴史──消費者金融と日本社会2021

    • 著者名/発表者名
      小島庸平
    • 総ページ数
      344
    • 出版者
      中央公論新社
    • ISBN
      978-4-12-102634-7
  • [図書] 財産権の経済史2020

    • 著者名/発表者名
      小林 延人
    • 総ページ数
      304
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      978-4-13-046132-0

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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