研究課題/領域番号 |
19H03077
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41030:地域環境工学および農村計画学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
伊川 浩樹 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 主任研究員 (10754393)
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研究分担者 |
長谷川 利拡 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, グループ長 (10228455)
米村 正一郎 県立広島大学, 生物資源科学部, 教授 (20354128)
小野 圭介 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 上級研究員 (20549555)
関山 恭代 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 高度分析研究センター, 上級研究員 (60342804)
桑形 恒男 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 再雇用職員 (90195602)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 水稲 / 蒸発散 / 光合成 / 多収品種 / 生態系モデル |
研究成果の概要 |
慣行的に栽培される水稲品種であるコシヒカリと高い光合成能力を持つ水稲品種であるタカナリやオオナリに着目し、それらの生理特性の相違が群落全体の水利用に及ぼす影響を観測により明らかにした。タカナリやオオナリは、コシヒカリと比べて個葉・群落の両スケールで高い光合成を発揮した。タカナリやオオナリの高い群落光合成量と蒸散量は、個葉レベルでの高い光合成能力、葉内CO2輸送能力、気孔開度に依存すると考えられ、それらを再現する水田生態系モデルが構築された。観測結果では、フェノロジーの品種間差が生育期間全体の光合成量に及ぼす影響も無視できず、今後のモデル開発に有用な知見を得た。
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自由記述の分野 |
生物気象学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在および将来の作物需要を支える上で、高い光合成能力は、水稲のような主要な作物に必要とされる形質である。一方で、光合成特性は、作物群落の水利用(蒸発散)とも密接に関わっているため、作物が高い光合成を発揮することで、どの程度、水需要に対する影響があるのかを把握する必要がある。本研究では、光合成に比べて蒸発散の品種間差は小さい結果を示した。観測と生態系モデルの両者によるアプローチにより、多様な形質を持つ水稲や他の作物に対しても同様の評価を行うための指針となる。
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