研究課題
近年、長寿命化に伴い悪性腫瘍(がん)によって命を落とすイヌが増えており、既存の治療法に加えて新たな治療戦略の開発が望まれている。ヒト医療では、外科療法・放射線療法・化学療法に加え,免疫療法の応用が進んでおり、特に抗Programmed cell death 1(PD-1)抗体や抗PD-ligand 1(PD-L1)抗体といった免疫チェックポイント阻害薬は、悪性黒色腫や肺がんなどの多くのがん種に対して良好な治療成績が報告されている。これまでにイヌの悪性腫瘍においてもPD-1/PDL1経路による免疫抑制が起きていること、また世界初のイヌ用免疫チェックポイント阻害薬であるイヌキメラ抗PD-L1抗体が、一部のイヌにおいて腫瘍の退縮をもたらすことを北海道大学動物医療センターにおける臨床研究によって明らかにしてきた。しかし、奏効率については一定にとどまることから、さらなる解析が必要である。そこで今年度はTransforming growth factor beta 1 (TGF-β1)に注目し、イヌの腫瘍疾患における影響を解析し、得られた知見からTGF-β1を標的とする制御法について検討を行った。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
海外メディア掲載KONNAI S:海外6カ国(英国, 米国, 豪州, 独国, 蘭国, 中国) Web site合計15報, New therapy target for malignant melanomas in dogs, 2021年4月22日~25日.
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