研究課題
基盤研究(B)
生体各所に存在する組織マクロファージは局在する組織に応じて特異的な機能・役割を担う『組織特異性』を有する。本研究では各組織マクロファージで特異的に発現する転写因子に着目し、それら転写因子がマクロファージの組織特異的な分化や活性化を制御する『マスター転写因子』として機能する可能性について検討した。単一細胞解析により、同一組織環境下に常在するマクロファージ間でもこれら転写因子の発現レベルに変動が生じること、その結果遺伝子発現パターンのグローバルな違いが起こることを見出した。
免疫学
癌、炎症性腸疾患、リウマチ、神経変性疾患、生活習慣病、肺胞蛋白症、大理石骨病などの多岐にわたる疾患において、マクロファージの機能異常がそれら疾患の発症・増悪化に密接に関与することが理解されつつある。本研究は、マクロファージの組織機能を包括的に解析するとともに、それら機能の異常が種々の疾患を引き起こす原因究明に貢献する可能性が考えられる。