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2022 年度 研究成果報告書

ピロリン酸の多様な機能の分子細胞生物学的解明:エネルギー・代謝・シグナル

研究課題

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研究課題/領域番号 19H03177
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分43030:機能生物化学関連
研究機関中部大学

研究代表者

前島 正義  中部大学, 応用生物学部, 教授 (80181577)

研究分担者 瀬上 紹嗣  基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 助教 (00765935)
高田 奈月 (田中奈月)  名古屋大学, 高等研究院(農), 特任助教 (00824070)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードエネルギー変換酵素 / 液胞 / プロトンポンプ / ピロホスファターゼ / ピロリン酸 / 代謝酵素 / 高温耐性酵素
研究成果の概要

液胞膜H+輸送性ピロホスファターゼ(H+-PPase)と可溶性ピロホスファターゼ(可溶性PPase)、そしてその基質である無機ピロリン酸(PPi)に注目し、次の結果を得た。
(a) H+-PPaseと可溶性PPaseの遺伝子発現(酵素量)がPPi濃度に影響し、コルメラ細胞でのデンプン形成、蜜腺での糖蜜合成を支えていることが明らかになった。(b)遺伝子改変株等での実験によりシロイヌナズナは土壌のPPiを吸収し利用する能力をもつ可能性は否定的であった。(c) サボテンのH+-PPaseは、その一次構造はヤエナリ酵素と類似性が高いが、高温に極めて耐性であり安定であることが明らかになった。

自由記述の分野

植物分子生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

H+-PPaseは植物の液胞膜に局在し、液胞の酸性化能と細胞質PPiを加水分解する機能をもつ。本研究では根端コルメラ細胞に注目した。この細胞ではH+-PPase遺伝子は発現せず液胞も小さい。人為的にコルメラ細胞にH+-PPaseを発現させると重力屈性に必要なデンプン粒の形成が強く抑制された。デンプン合成はPPi濃度が高い条件で進行する。すなわち重力屈性を駆動するコルメラ細胞でのデンプン粒形成、液胞増大を抑制するためにH+-PPase遺伝子の発現を抑制していると推定される。また高温耐性のサボテンのH+-PPaseは50℃で最大活性を示すなど環境に応じたH+-PPaseに進化している知見も得た。

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公開日: 2024-01-30  

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