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2022 年度 研究成果報告書

生体にみられる振動運動の高精度測定と振動の統合的理解にむけた理論構築

研究課題

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研究課題/領域番号 19H03189
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分43040:生物物理学関連
研究機関東京大学

研究代表者

樋口 秀男  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (90165093)

研究分担者 佐々木 一夫  東北大学, 工学研究科, 学術研究員 (50205837)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードモータータンパク質 / 心筋 / 鞭毛 / ミオシン / ダイニン
研究成果の概要

本研究では、生体にみられる振動運動のメカニズムを実験と理論の両面から統合的に理解を行った。心筋から精製したミオシン分子にみられる振動的運動を説明するために、3状態モデルを立て、シミュレーションを行ったところ、ミオシンの力を発生するのとは逆向きに反応が起こることが重要であることが推定された。心筋細胞の温度を数度あげると自励振動が起こるが、この振動を解析し、シミュレーションと突き合せたところ逆反応が重要であることが支持された。さらに、心筋から精製したミオシン分子を用いて、負荷をかけると逆反応が頻繁に起こる現象が確認され、逆反応と振動が密接に関係することが示唆された。

自由記述の分野

モータータンパク質の運動

研究成果の学術的意義や社会的意義

心臓の規則的な拍動は、周期的な電気信号で引き起こされることが定説となっている。しかしながら、心筋から精製した心筋細胞は、電気信号がなくても、温度を数度あげるだけで自励的な振動が起こることが観察された。本研究ではこの振動現象がどうして起こるかを、理論と実験の両面から解明を行った。シミュレーションにより、ミオシンが力を出すのと逆の反応が起こることが、振動に重要であることが示された。この示唆は、心筋細胞や精製したオシン分子を用いた実験結果によって支持された。すなわち、心臓はもともと振動する性質を持っており、電気信号は、おそらく振動を安定化する作用があると考えられる。

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公開日: 2024-01-30  

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