コンデンシンは、有糸分裂期に分子モーターとして染色体ループを形成することで、染色体凝縮を引き起こすタンパク質である。これまでの研究では、コンデンシンが染色体ループを形成する分子機構がわかっていなかった。本研究では、1分子蛍光イメージング (DNAカーテンアッセイ) と粗視化分子動力学シミュレーションを用いて、① コンデンシンのヒンジ領域が構造変化してDNAと結合できるようになること、②コンデンシンはそのヌクレオチド状態に応じてことなる構造に変化すること、③障害物を避けられるトランスロケーションモードと避けられないモードがあることを明らかにした。
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