本研究ではエネルギー代謝経路の、マウス胎仔卵巣内の卵母細胞の発達における役割を解明することを目的とした。そしてミトコンドリアへのピルビン酸取込に働くMPC2タンパク質と、その下流のTCAサイクルの代謝物の中でエピゲノム制御に必要なα-ケトグルタル酸、さらにその制御下にあると考えられた、卵胞発達に重要な増殖因子であるGDF9が、初期段階の卵胞発達に重要であることを明らかにした。さらに遺伝子発現と、それを促進するヒストンH4のアセチル化が、MPC2の制御下にあると考えられる遺伝子候補の中に、卵胞形成に働くことが知られている転写因子遺伝子のNoboxが含まれることが明らかになった。
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