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2021 年度 実績報告書

触覚受容に関わる分子の探索と再構成

研究課題

研究課題/領域番号 19H03329
研究機関青山学院大学

研究代表者

平田 普三  青山学院大学, 理工学部, 教授 (60402450)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード神経
研究実績の概要

ゼブラフィッシュは受精から1日(1日齢)で体の基本構造が形成され、感覚ニューロンから中枢ニューロンを介して筋に至るまでの運動神経回路が機能し始めるので、変異原ENUで処理したゼブラフィッシュの3世代目の個体を1個体ずつピンセットでつついて触刺激応答を顕微鏡下で観察することで、触覚受容に異常のある変異体を単離することが可能で、変異体の責任遺伝子をマッピングやクローニングで同定することで、触覚受容に必要な遺伝子を明らかにすることができる。本研究では触覚受容の理解を目指し、ゼブラフィッシュ変異体を足がかりに触覚受容に必要な分子を探索して機能解明を進めた。新たに数系統で責任遺伝子を探索し、触覚受容に多くの分子が必要であることが示唆される結果が得られた。また、前年度に遂行した転写因子NFIAに関連した続きの研究を遂行し、NFIAタンパク質の中でも脊椎動物で高度に保存された395番目のスレオニン残基に注目し、このアミノ酸がメチオニンに置換されると、NFIAの機能が損なわれることを、アセチルチューブリン抗体を用いた後脳交連神経線維の免疫染色を指標としたレスキュー実験(NFIA mRNAをNFIAホモ変異体にインジェクションで導入してNFIAタンパク質を発現させ、後脳交連神経線維の形成が回復するかしないかを観察する)で明らかにした。当該のスレオニンがメチオニンに置き換わるミスセンス変異をもつヒトで知的障害を発症する患者が存在しており、病態の原因がNFIAのミスセンス変異により生じるNFIAの機能喪失である可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

もともと予定していた研究を遂行する中で、順調に実験結果が得られている。

今後の研究の推進方策

次年度も引き続き、当初の研究計画通りに研究を遂行する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件)

  • [雑誌論文] The p.Thr395Met missense variant of NFIA found in a patient with intellectual disability is a defective variant.2022

    • 著者名/発表者名
      Ogura Yurie、Uehara Tomoko、Ujibe Kota、Yoshihashi Hiroshi、Yamada Mamiko、Suzuki Hisato、Takenouchi Toshiki、Kosaki Kenjiro、Hirata Hiromi
    • 雑誌名

      American Journal of Medical Genetics Part A

      巻: 188 ページ: 1184~1192

    • DOI

      10.1002/ajmg.a.62638

    • 査読あり
  • [雑誌論文] MED27, SLC6A7, and MPPE1 variants in a complex neurodevelopmental disorder with severe dystonia.2022

    • 著者名/発表者名
      Reid Kimberley M.、Spaull Robert、Salian Smrithi、Barwick Katy、Meyer Esther、Zhen Juan、Hirata Hiromi、et al.
    • 雑誌名

      Movement Disorders

      巻: 37 ページ: 2139~2146

    • DOI

      10.1002/mds.29147

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] DeLTa-Seq: direct-lysate targeted RNA-Seq from crude tissue lysate2022

    • 著者名/発表者名
      Kashima Makoto、Kamitani Mari、Nomura Yasuyuki、Mori-Moriyama Natsumi、Betsuyaku Shigeyuki、Hirata Hiromi、Nagano Atsushi J.
    • 雑誌名

      Plant Methods

      巻: 18 ページ: 1-18

    • DOI

      10.1186/s13007-022-00930-x

    • 査読あり

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公開日: 2023-12-25  

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