研究課題/領域番号 |
19H03383
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
西田 基宏 九州大学, 薬学研究院, 教授 (90342641)
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研究分担者 |
西村 明幸 九州大学, 薬学研究院, 講師 (00457152)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 心不全 / ミトコンドリア / タンパク質間相互作用 / 創薬 |
研究成果の概要 |
心臓のポンプ機能低下の原因となる組織の形態構造変化(リモデリング)が誘導される機構を解析し、正常の心筋細胞では環境ストレス適応に働くタンパク質同士が、異常な複合体を形成することで、環境変化に過敏に反応するようになり、心筋細胞の萎縮・硬化や、ミトコンドリアの過剰分裂による細胞老化が誘導されることを明らかにした。また、病態特異的なタンパク質間相互作用を抑える薬の探索を行い、降圧薬や抗喘息薬に心不全治療効果があることを新たに見出した。この機構が、COVID-19による心筋重症化にも関連することを見出し、新たな治療候補薬の特定にも貢献した。
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自由記述の分野 |
薬理学、生理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心不全の原因となるタンパク質複合体形成に着目し、その形成機構の解析を行いつつ、複合体形成を阻害する薬を、国が有効性・安全性を保証する既承認薬の中から見出すという取り組み(エコファーマ)は医療応用を指向した画期的な創薬研究である。特に研究者が注目したミトコンドリア品質管理は、心臓だけでなく、ALSなど様々な難治性疾患の原因にも関連するメカニズムであり、臨床研究者がいち早くこの知見をキャッチアップして医療応用につなげてくれることを期待したい。
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