研究課題
2019年度は、LC-MSを用いた7種の抗体医薬品の一斉測定系を確立した。多くの抗体医薬品を使用する患者が混在するリウマチ領域におけるTDMに有用な手法となる。この方法を用いて、KURAMAコホートに登録された92名(193検体)について、抗体医薬品(インフリキシマブ、アダリムマブ、トシリズマブ 、エタネルセプト等)の血中濃度測定を行なった。投与量には依存せず、血中濃度のばらつきが観察された。また、CRP、DAS-ESR等の臨床効果や併用薬等の情報も取得した。本研究経費で購入したMeso Scale Discovery社の QuickPlex SQ120を用いて電気化学発光法による抗薬物抗体の測定系を確立した。インフリキシマブについては、測定に必要なマスターミックスの作製、コントロールサンプルを用いたカットポイントの設定、検量線の設定を完了した。一部検体の測定を行い、妖精患者においては抗体医薬品の血中濃度が低下していることを確認した。そのほかの薬剤についても順調に進行中である。
2: おおむね順調に進展している
実験計画どおおり概ね順調に進んでいる。
今年度に測定した抗体医薬品および抗薬物抗体の濃度と臨床効果の関連について、リアルワールドデータ(KURAMAコホート)を用いて検討する。また、個々の患者における抗薬物抗体の機能特性の解析を行う予定である。
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