研究課題
(1) Notch受容体の非典型糖鎖の包括的構造解析 (担当:岡島・竹内・小川)これまでに、Notch1の細胞外ドメインの質量分析を行い、予想される全てのO-GlcNAc修飾部位におけ る糖鎖を分析に成功した。今年度は、上記の結果を論文報告するとともに、NOTCH3についても同様に、細胞外ドメインをHEK293T細胞に発現させ、アフィニティー精 製した後に、異なる組み合わせのプロテアーゼを用いて生じた消化産物をOrbitrap Fusionを用いた質量分析を行った。複数の予想されたO-GlcNAc修飾部位における糖鎖を分析に成功した。EOGTを過剰発現させることで、O-GlcNAc修飾の付加率の増加を確認した。さらに、O-GlcNAcの修飾の増加に伴い、細胞外ドメインの培地中への分泌が増加し、分泌経路におけるO-GlcNAcの新しい役割が示唆された。(2) Notch受容体糖鎖の生体内情報の分析を実現する手法の確立 (担当:岡島)昨年度までに、O-GlcNAc修飾をモニターする全長型 Notch1糖鎖レポーター系の基盤の確立に成功した。本年度は、本システムを改良して、Notch1 EGFリピートの一部を用いたO-GlcNAcモニター系の確立に成功した。また、GlcNAc誘導体とClick Chemistryを組み合わせることで、細胞外O-GlcNAc修飾のin vivoラベルに必要な技術要素の開発に成功した。(3) Eogt変異マウスの解析 (担当:岡島)EOGT特異的抗体を用いて、マウスの主要な臓器における発現様式を検討したところ、脳を含む様々な臓器において、血管内皮細胞におけるEOGTの高発現が確認された。さらに、野生型と変異型マウスから大動脈の血管を単離し、RNAseqによる遺伝子発現の相違を明らかにした。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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