研究課題
基盤研究(B)
我々の生体組織の伸縮性は、弾性線維という細胞外マトリックスが担っている。弾性線維の分解・劣化が肺気腫、動脈中膜硬化などの老化関連疾患や皮膚のたるみなどの直接原因となる。本研究では、弾性線維形成因子の中でもKOマウスの表現型から最も重要と考えられるFibulin-4の機能を重点的に研究し、Fibulin-4がエラスチン架橋酵素LOXの活性そのものに必須であることを見出した。またその詳細な分子機構を明らかにした。
細胞外マトリックス
LOXはエラスチンのみならずコラーゲンの架橋も行う酵素であり、細胞外マトリックス形成の鍵となる分子である。これまで報告の無いメカニズムによってLOXが活性化されることが明らかとなり、細胞外マトリックスの強さや伸縮性の調節機構について新たな考え方を提示するものとなった。