進行期の消化管癌では、外科的切除後の再発例や切除不能例に対する治療の中心は化学療法であるが、多くの場合は治療抵抗性を獲得し、最終的に患者は死に至る。治療耐性・治療後再発の大きな原因として癌幹細胞の存在が挙げられる。オルガノイド培養は三次元で器官様構造物をする作成する技術であり、幹細胞に富むことが知られている。本研究では、代表的な抗癌剤である5-FUとL-OHPに抵抗性のオルガノイドを樹立し、それを用いた解析によって癌幹細胞性を制御する遺伝子としてKHDRBS3とMYOFを同定した。これを標的とした新たな診断・治療の展開が期待される。
|